○北杜市太陽光発電設備設置と自然環境の調和に関する条例

令和元年7月3日

条例第1号

(目的)

第1条 この条例は、太陽光発電設備の設置に関し必要な事項を定めることにより、本市の有する豊かな自然環境及び美しい景観並びに市民の安全・安心な生活環境の調和を図り、もって魅力ある地域社会の実現に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 太陽光発電設備 電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(平成23年法律第108号。以下「法」という。)第2条第3項に規定する再生可能エネルギー発電設備(送電に係る鉄柱等を除く。)のうち太陽光を再生可能エネルギー源とするものをいう。

(2) 事業 法第9条第1項に規定する再生可能エネルギー発電事業(太陽光発電設備に係るものに限る。)をいう。

(3) 事業者 事業を行おうとする者をいう。

(4) 事業区域 太陽光発電設備の用に供する土地であって、柵等の工作物の設置その他の方法により当該土地以外の土地と区分された区域をいう。

(5) 事業計画 太陽光発電設備の設計、設置及び管理に関する計画をいう。

(6) 地域住民等 事業区域が所在する北杜市行政区長設置条例(平成16年北杜市条例第8号)に規定する行政区の行政区長並びに事業区域の境界線からの水平距離が100メートル以内の範囲に土地又は建物を所有する者及び居住する者をいう。

(7) 建築物 建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に規定する建築物をいう。

(市の責務)

第3条 市は、第1条の目的を達成するため、必要な措置を適切かつ円滑に講ずるものとする。

(事業者の責務)

第4条 事業者は、事業の実施に当たり、市の施策に協力するとともに、関係法令及びこの条例を遵守し、自然環境、景観及び生活環境の調和並びに災害の防止のために事業区域を常時安全かつ良好な状態に維持するとともに、必要な措置を講じなければならない。

2 事業者は、事業の実施に当たり、事業区域の周辺住民に事業の実施について理解を求め、地域との調和を保つよう努めなければならない。

(市民の責務)

第5条 市民は、第1条の目的を達成するために、市の施策及びこの条例に定める手続の実施に協力するよう努めなければならない。

(適用対象)

第6条 この条例の規定は、次の各号のいずれかに掲げる太陽光発電設備について適用する。ただし、建築物の屋根又は屋上に太陽光発電設備を設置するものは、この限りでない。

(1) 発電出力10キロワット以上及び太陽電池の合計出力10キロワット以上の太陽光発電設備

(2) 前号に掲げるもののほか、当該事業を実施する事業区域が他の事業区域と近接していること等により、それらの事業の実施による複合的な影響が総体として同号に掲げる太陽光発電設備と同等以上になるおそれがあるものとして規則で定める条件に該当する太陽光発電設備

(特定区域)

第7条 市長は、次の各号のいずれかに掲げる区域に該当すると認めるときは、規則で定めるところにより、当該区域を太陽光発電設備の設置と自然環境及び景観並びに生活環境との調和が特に必要な区域(以下「特定区域」という。)として指定することができる。

(1) 豊かな自然環境が保たれ、地域における貴重な資源として認められる区域

(2) 本市の有する魅力的な景観として良好な状態が保たれている区域

(3) 土砂災害その他自然災害が発生するおそれがある区域

(4) その他市長が指定する区域

2 事業者は、前項に規定する特定区域内を事業区域とし、第9条第1項の規定による許可又は第11条第1項の規定による変更の許可を申請しようとするときは、事業計画について、あらかじめ、市長と協議しなければならない。

3 市長は、必要があると認めるときは、特定区域を変更することができる。

(地域住民等への周知)

第8条 事業者は、次条第1項の規定による許可又は第11条第1項の規定による変更の許可を申請しようとする前に、事業計画の周知を図るため、規則で定めるところにより、当該事業計画に係る事業区域の外部から見やすいように標識を設置した後、地域住民等に対して当該事業計画の説明を行わなければならない。

2 事業者は、前項の標識を設置したときは、規則で定めるところにより、当該標識を設置した日から起算して7日以内に市長に報告しなければならない。

(設備設置の許可)

第9条 事業者は、太陽光発電設備を設置しようとするときは、市長の許可を受けなければならない。

2 前項の許可を受けようとする事業者は、次に掲げる事項を記載した申請書を市長に提出しなければならない。

(1) 事業区域の所在及び面積

(2) 事業者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称及び代表者の氏名並びに主たる事務所の所在地)

(3) 太陽光発電設備の設置に着手する予定日及び設置が完了する予定日

(4) 太陽光発電設備の設置完了時における土地の形状及び設置する位置

(5) 太陽光発電設備の設置に係る設計及び構造

(6) 太陽光発電設備の発電出力及び太陽電池の合計出力

(7) 排水施設その他土砂等の流出及び崩壊を防止する施設の計画

(8) 自然環境、景観及び生活環境の調和のための措置

(9) 前2号に掲げるもののほか、災害、事故等の発生防止のための措置

(10) 事業の施行に必要な法令及び他の条例の許認可又は確認の取得状況

(11) 太陽光発電設備の維持管理計画及び廃止後の措置

(12) 前各号に掲げるもののほか、規則で定める事項

3 事業者は、第1項の許可を受けようとするときは、規則で定めるところにより、前条第1項の規定による地域住民等への説明に係る報告書を市長に提出しなければならない。

(許可の基準等)

第10条 市長は、前条第2項の申請があった場合において、次の各号のいずれにも適合していると認められるときは、太陽光発電設備の設置を許可するものとする。

(1) 周辺地域における自然環境との調和が図られており、規則で定める基準に適合していること。

(2) 周辺地域の景観との調和が図られており、規則で定める基準に適合していること。

(3) 周辺地域において生活環境との調和が図られており、土砂崩れ、いつ水等を発生させるおそれがないこととして規則で定める基準に適合していること。

(4) 法第9条第3項に規定する認定を取得していること。

(5) 事業の施行に必要な法令及び他の条例の許認可又は確認を取得していること。

(6) 太陽電池モジュールの最上部までの高さが地盤面から2.0メートル以下で、周囲の景観から突出していないこと。ただし、農地において営農を継続しながら上部空間に太陽光発電設備を設置するもので、農業委員会の許可を得たものについては、この限りでない。

(7) 太陽電池モジュールと隣地境界までは、1メートル以上の距離を確保していること。ただし、太陽電池モジュールの最上部までの高さが1メートルを超える場合は、太陽電池モジュールの最上部までの高さと同等の距離を確保していること。

(8) 事業区域又はその周辺の事故その他緊急を要する事態に対応できるよう第8条第1項の規定及び関係法令の基準に適合した標識が設置されていること。

(9) 建築物のある敷地に隣接したパワーコンディショナーは、騒音及び低周波音を軽減するための措置が講じられていること。

2 市長は、前条第1項の規定による許可の申請をした者又は当該許可の申請に係る工事施工者(以下この項において「申請者等」という。)次の各号のいずれかに該当するときは、同項の許可をしないことができる。

(1) 事業計画を実施するために必要な資力及び信用があると認められないとき。

(2) 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないものであるとき。

(3) 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しないとき。

(4) 森林法(昭和26年法律第249号)、農地法(昭和27年法律第229号)、宅地造成等規制法(昭和36年法律第191号)、都市計画法(昭和43年法律第100号)、景観法(平成16年法律第110号)その他生活環境の保全を目的とする法令及び条例の規定に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しないとき。

(5) 第15条の規定により許可を取り消され、その取消しの日から5年を経過しないとき。

(6) 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員(以下この項において「暴力団員」という。)又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者(以下この項において「暴力団員等」という。)であるとき。

(7) 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が第1号から前号までのいずれかに該当するとき。

(8) 申請者等が法人である場合において、その役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する役員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。以下この号において「役員」という。)又は前条第2項の申請の日前5年以内に当該法人の役員であった者が第1号から第6号までのいずれかに該当するとき。

(9) 暴力団員等がその事業活動を支配するとき。

3 市長は、前条第1項の規定による許可には、自然環境又は災害若しくは生活環境への被害等の発生の防止のために必要な条件を付すことができる。

(変更の許可)

第11条 第9条第1項の許可を受けた者(以下「許可事業者」という。)同条第2項に掲げる事項を変更しようとするときは、市長の許可(以下「変更許可」という。)を受けなければならない。

2 前項の許可については、前条の規定を準用する。

(許可標識の掲示)

第12条 許可事業者は、設置許可に係る事業を行っている間、その外部から見やすいように、第9条第1項の許可を受けたことその他規則で定める事項を記載した標識を掲げなければならない。

2 前項の規定は、変更許可を受けた者(以下「変更許可事業者」という。)について準用する。

(完了の届出等)

第13条 許可事業者又は変更許可事業者(以下「許可事業者等」という。)は、当該許可に係る太陽光発電設備の設置が完了したときは、完了した日から起算して10日以内に、市長に完了届を提出しなければならない。当該許可に係る太陽光発電設備の設置を取りやめたときも同様とする。

2 市長は、前項の規定による届出があったときは、第9条第1項又は第11条第1項の許可内容との適合性について検査し、その許可の内容と適合していると認められるときは、その旨を許可事業者等に通知するものとする。

3 市長は、前項の検査の結果、許可内容に適合していないことが認められるときは、当該許可事業者等に対し、期限を定めて必要な措置をとることを命ずることができる。

4 許可事業者等は、第2項の通知を受けた後でなければ、発電事業を開始してはならない。

5 許可事業者等は、第1項に規定する太陽光発電設備の設置を取りやめたことを届け出たときは、その許可の効力を失う。

(維持管理)

第14条 許可事業者等及びこの条例の施行前に設置した太陽光発電設備により発電事業を行っている者は、規則で定める太陽光発電設備維持管理基準を遵守し、当該太陽光発電設備を適正に管理しなければならない。

(許可の取消し)

第15条 市長は、許可事業者等が次の各号のいずれかに該当するときは、その許可を取り消すことができる。

(1) 不正な手段により、第9条第1項の規定による許可又は第11条第1項の規定による変更許可を受けたとき。

(2) 第10条第3項(第11条第2項において準用する場合を含む。)の規定による条件に違反したとき。

(3) 第11条第1項の規定に違反して、同項に規定する変更許可を受けずに事業を行ったとき。

(4) 第12条第1項に規定する標識を掲示していないとき。

(5) 第13条第3項の規定による命令に違反したとき。

(6) 第13条第4項の規定に違反したとき。

(7) 第20条の規定による命令に違反したとき。

(8) 第21条の規定による地位の承継の届出を行わなかったとき。

(報告の徴収)

第16条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、事業者その他の関係者に対し、報告又は資料の提出を求めることができる。

(指導及び立入調査)

第17条 市長は、太陽光発電設備の設置に関して必要があると認めるときは、事業内容を調査し、事業者に対して必要な指導を行うことができる。この場合において、必要が生じたときは、国及び山梨県その他の太陽光発電設備の設置に関係する行政機関(以下「国の行政機関等」という。)と連携を図るものとする。

2 市長は、前項の指導に必要な限度において、当該職員に、事業区域に立ち入らせて必要な検査若しくは指導をさせ、又は関係者に質問させることができる。

3 前項の規定による立入調査をする職員は、規則で定める身分証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

4 第2項の規定による立入調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(情報提供)

第18条 市長は、次の各号のいずれかに該当するときは、その旨を国の行政機関等に対して情報提供することができる。

(1) 事業者が第9条第1項に規定する許可を受けずに太陽光発電設備を設置したとき。

(2) 法第9条第3項の規定による再生可能エネルギー発電事業計画の認定を受けている太陽光発電設備が、同項第1号から第3号までに掲げる事項に適合していないと認められるとき。

(3) 前条第1項の規定による指導を受けたとき。

(4) 次条の規定による勧告を行ったとき。

(5) 第20条の規定による命令を行ったとき。

(勧告)

第19条 市長は、太陽光発電設備の設置に関して規則で定める基準を満たさないと認めるときは、この条例の目的を達成するために必要な限度において必要な措置をとることを勧告することができる。

(命令)

第20条 市長は、前条の規定による勧告を受けた者が正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかった場合において、その者に対し、相当の猶予期間を付けて、その勧告に係る措置をとることを命ずることができる。

(地位の承継)

第21条 許可事業者等から相続、売買、合併又は分割によりその地位を承継した者は、承継の日から30日以内に、規則で定めるところにより、その旨を市長に届け出なければならない。

(既存設備への適用)

第22条 この条例の施行前に設置した太陽光発電設備により発電事業を行っている者は、合理的な期間内に、当該設備を第10条第1項の許可基準に適合するよう努めるものとする。

(設備廃止後の措置)

第23条 許可事業者等及びこの条例の施行前に設置した太陽光発電設備により発電事業を行っている者は、太陽光発電設備を廃止したときは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)、建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(平成12年法律第104号)その他の関係法令に基づき、速やかに撤去し、適正な処分を行わなければならない。

2 前項の廃止をしたときは、廃止した日から起算して30日以内に、市長に廃止届を提出しなければならない。

(公表)

第24条 市長は、第20条の規定による命令を受けた者がその命令に違反したと認めるときは、その者の氏名及びその内容(次項において「氏名等」という。)を公表することができる。

2 市長は、前項の規定により氏名等を公表しようとするときは、あらかじめ、その者の意見を聴く機会を設ける等必要な措置を講じなければならない。

(委任)

第25条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第26条 次の各号のいずれかに該当する者は、5万円以下の罰金に処する。

(1) 第9条第1項の規定に違反した者又は第11条第1項の規定に違反して第9条第2項各号に掲げる事項を変更した者

(2) 第17条第2項の規定による立入調査を拒み、妨げ、又は忌避した者

(3) 第20条に規定する命令に違反した者

(両罰規定)

第27条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業員が、その法人又は人の業務に関し、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同条の罰金刑を科する。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、令和元年10月1日から施行する。ただし、第7条第8条及び次項の規定は、公布の日から施行する。

(準備行為)

2 第9条第1項の規定による太陽光発電設備設置の許可に必要な準備行為は、この条例の施行の日前においても、行うことができる。

(経過措置)

3 第9条の規定は、この条例の施行の日以後に設置する太陽光発電設備について適用する。

北杜市太陽光発電設備設置と自然環境の調和に関する条例

令和元年7月3日 条例第1号

(令和元年10月1日施行)