HOME移住定住情報特集移住者インタビュー ~高根町 斎藤さん~

移住者インタビュー ~高根町 斎藤さん~

斎藤さんの写真

野鳥の専門店「BIRD HOUSE」を営んでいる齋藤さんは、バードウォッチングを中心とした自然観察ガイドのプロフェッショナル。
冬季限定で行われるフクロウウォッチングツアーは、フクロウと八ヶ岳山麓の密接なかかわりを観察できる貴重なツアーです。

北杜市に移住したきっかけは何ですか?

斎藤さんと野鳥の専門店「BIRDHOUSE」の外観の
写真

18歳で車の免許を取得して、能登を目指していたはじめての旅行中に清里を通りました。
そのとき能登ブームでね、たまたま通りかかっていい所だな、と。少し予定を変更し清泉寮とか八ヶ岳高原ヒュッテとか観光していたんです。
その時の旅行で一番よい所はここだった。
非常に気に入って、それから年に何度か八ヶ岳に野鳥を見に来ていました。
しばらくして、仕事のつながりで八ヶ岳とのかかわりが持てるようになりました。
当時私は自然保護団体の職員でね、清里ブームになっている頃、ペンションのオーナー達がバードウォッチングを体験したいという事で、私の所に依頼が入った。
それが縁で毎年GWに清里でバードウォッチングのイベントを行っていました。それから「ここに来ないか。」と誘われ移住。今から27年前になります。
自然保護の仕事は全国的な仕事ができて、それはそれでいいんですが、事務所が渋谷。
自然保護やっている人間にとっては、あまり居たくない場所でしたから、こういった自然豊かな場所で、自分で観光業しながらバードウォッチングの普及などをできるのは、ある意味理想だった。
やはり自分がそういった環境の中にいられるのは幸せなことです。

 

移住する時に心配な事はありましたか?

BIRDHOUSEの店内の写真

そりゃありましたよ。
まず最大の心配事は、野鳥グッズの専門店が成り立つのかどうかという事。
こういう店は日本にないんですよ。当時もなかったし、いまだにない。
始める時も、当然の事ながら観光地でこういう店はなかった。成り立つのかどうかやってみなきゃわからない。それが一番の不安でしたね。
サラリーマンが転職して自営業になるわけですから、家族も不安はある。子どもも生まれたばかり、1歳の時でした。

 

清里ブームの際、移住・起業された方の多くが街を去りました。定住できなかったのはなぜでしょう?

商売目的だけで来た人は、商売がうまくいかなくなれば辛いだけだから、これ以上ここに居たいとは思わないよね。
今残っている人は、ここが好きな人。
そうでないと観光ブームが去ってバブルが弾けて、今現在も厳しい時期ではあるんですが、それを乗り切れない。
ここが好きで移り住んだ人は、なんとかここで頑張ろうと努力するわけですよね。
その差があると思う。
ここでの生活が楽しめる人でないと長続きはしない。
私なんかは野鳥が好きで野鳥がいる環境に身を置けて、そこで生活しながら商売ができて生計を立てられる。
私にとっては最高の場所だと思っています。

フクロウは北杜市の市の鳥ですね。たくさん生息しているんですか?

八ケ岳山麓に生息するフクロウの写真

八ヶ岳山麓にはたくさんのフクロウがいますよ。フクロウを見るにはいくつかポイントがあって、冬にそこの地域に行くと非常に高い確率で見られる。その生息密度は日本一。八ヶ岳の自然はフクロウにとっても素晴らしい環境です。
フクロウツアーをやっているのは日本でも八ヶ岳か北海道の一部だけ。
基本的に夜行性だけれど、八ヶ岳の一部のフクロウは冬季に、なぜか明るいうちから出てきて活動している。明るい時間帯に、飛んだり餌を獲ったりする姿を見られるのは日本ではここだけなんですよ。
そのフクロウがいつまでも住める環境を守っていきたいって思って保護活動もやっているんです。
もともとは里山にも生息していましたが、市街地周辺は開発されていなくなった。
今は山にしか残っていないけど、幸い八ヶ岳山麓には今のところたくさんいる。でもそれを積極的に守っていかなくては、その個体は維持できないので、フクロウがいつまでも生息できる環境を守ろうと、巣箱かけなどの保護活動もしています。
観て楽しんでいなくなったらおしまい、ではいけないんです。
末永く観て楽しむためには守っていかなくてはならない。これは強いて言えば私たちの生活環境を守る事につながると思っているんです。
フクロウが生息している環境は人も住みやすい環境であるということ。"Today Birds,  Tomorrow Men"です。
他の地域でいなくなったとしても、ここからフクロウのヒナが周辺地域に散って、個体数が維持できる。
ここはフクロウの生産地でありたいと思っています。
フクロウは市の財産であり、大切な観光資源ですから。

 

買い物はどうされていますか?

大型スーパーマーケットや、ホームセンターもある長坂か須玉にいきます。3,4日あるいは一週間分を買いだめします。災害用としても、一週間くらい何とかなるくらいの食料は備蓄しないと。
こういった場所は援助が来るのは最後だから、まずは自分たちでなんとかするっていう方法を取らなきゃいけない。

移住希望者にアドバイスをお願いします。

店内に置物のフクロウがならんでいる写真

目的を明確にもって来ることですね。
どういう生活をしたいのか。何をしたいのかによって住む標高が変わってきますから。
たとえば、家庭菜園をしたいのなら1000m位まででないと家庭菜園は楽しめない。それ以上だと寒くて、野菜を育てる時期が限定されますからね。エアコン無しで暮らしたいんだったら1000m以上。
何を目的に移り住むのか、という意識がブレてしまうと誤った選択をするのかな。という気はします。
便利さを追求するのもひとつの考え方でしょうけど、今は便利な時代になりましたから昔ほどの田舎のハンデがない。 都会とそう変わらない、となると、自宅周辺の自然環境がいい方が絶対にいいと私は思っている。
しかも八ヶ岳山麓は単なる田舎ではなく、観光客も移住者も含め、人が集まる場所だからある意味都会なんですよ。 だから住みやすい。
最初は移り住むなんて考えてもなかったけどね。まぁいろんな縁があって移り住んだ事に関してまったく悔いはない。 他に行きたい場所もないし、旅行に行こうとも思わない。ここがいい。求めるものは海の幸くらいだ。

 

移住者インタビュー

北杜市に移り住んだ方々にきっかけや住んでみて良かったこと、苦労したことなど、お話を伺いました。

こんな場所はなかなか世の中にはない。感動したのは、田んぼの用水路にホタルがいること。私にとっては最高の場所だと思っています。静かで自然環境の良さに惹かれ移住を決めました。

カテゴリー

お問い合わせ

企画部 ふるさと納税課

電話:
0551-42-1324
Fax:
0551-42-1127

この情報は役に立ちましたか?

お寄せいただいた評価は運営の参考といたします。

※必須入力
※必須入力
※必須入力
ページの先頭へ